小包中納言物語

2Eギフテッドな蟲愛づる娘のホームエデュケーション

NHK不登校スペシャルでロケに協力して下さった公立中が色々とアレだった件

www.nhk.or.jp

昨夜放映されたNHKスペシャル、広島の公立中が1年間の密着取材に協力しておられ、テレビカメラを通じて今の標準的な公立中の現状を、善悪の価値判断を抜きに淡々と衆目に晒して下さったことにまずもって敬意を表したいと思います。可視化乙。

1. もくどう

まず、朝礼で生徒がお辞儀をする際に、全員が立位体前屈のような体勢をとって静止したままの時間が数十秒あったと思います。何の宗教でしょうか。いやあ番組冒頭から飛ばしますねえっつうかキモ。

その後、ネットで散々叩かれてる「黙動清掃」が「広島県下で普通に行われている」と紹介され、私語があった生徒には担当教員からダメ出しがあるなど、今のありふれた標準的な公立中の日常風景が切り取られていました。繰り返しますが私立の宗教教育でも幸福の科学学園でもありません。公立です。といっても今の公立中は教義・儀式・信者・礼拝施設という構成要件を満たしていますので、学校それ自体が宗教であるともいえましょう。

まるで全校生徒が一斉に動くお人形!?息苦しくならない方がおかしくない?尾木ママなら不登校ですねドキドキ尾木直樹

ameblo.jp

 

2. 修学旅行

不登校傾向にある子が、歴史にも興味があるとのことで、何とか修学旅行にだけは参加したい、先生も参加させたいと、頑張ってみんなと沖縄まで行ってくるという、ごく普通のありふれた対応をしておられました。

で、修学旅行から帰ってきたしばらくクラスにも入れるようになったものの、その後はピタリと学校から足が遠のいてしまうという、これまたよく聞く展開。

しかも修学旅行の数日前には微熱を出している、説明会には出るものの、列には加われずに壁際にしゃがみ込んでいるという、もうリミット超えて頑張ろうとしてる典型的な兆候が映し出されていました。ある小児科医の指摘によれば:

 とまあ不登校傾向にある子に対して一番やってはいけない禁忌の対応を普通にやってる訳で、「ああいかにも日本の学校らしいなあ」としみじみ感慨に耽りながら戦慄しておりましたが、そういえば私が以前書いたこんな記事を思い出しました。

insects.hateblo.jp

 

3. 書字障害

明らかにディスグラフィアで字を書くことが困難な子が頑張って高校入試の願書を手書きで仕上げているという、このデジタル化時代に手書きの履歴書を何通も書くのが就活の心得みたいな我が国らしい風景。

どう考えても要支援な子なのですが、そもそも今までなんの配慮も受けてこなかったようで、この点ひとつみるだけでも、至って普通の公立中です。

つうかこんなもんワープロでいいじゃん。親に書かせるか先生が代筆すればすむ話じゃん。いま何世紀だっけ?プログラミング必修化する前にまずこういうところからデジタル化しようとする発想がないのは何故ですかね。教えて、文科省初等中等教育局の偉い人!

 

 

4. 校内適応指導室

不登校傾向にある子が、クラスの教室でもなく保健室でもなく、とりあえず学校に来て過ごせる居場所として「校内フリースクール」という画期的な試みが紹介されていました。なんと、この制度を導入した学校では不登校の生徒が目に見えて減少したそうです。こんな素晴らしいアイデアがあるなら、全国の学校にどんどん導入していってほしいものですね。これで不登校問題は大きく改善されるでしょう。公立中の未来は明るい。

 

……って、ちょっと待って。あれ?

 

これ、ただの校内適応指導教室じゃん。

娘の小学校にもあったわ。一時期毎日通ってたわ。人員削減やら予算削減で追い出されたけど。

 

以上、ありのままの公立中を記録映像として令和の時代を生きる後世に伝えるという意味で大いに意義のある番組だったと思います。

 

f:id:insects:20190605222202p:plain