AS Loves Insects - 小包中納言物語

蟲愛づるアスペルガー娘のパパとして生きる

ROCKETプロジェクトの相談会に行ってみた

不登校の子どもを持つ親御さんなら一度は聞いたことがあるでしょう、東大先端研による異才発掘プロジェクト ROCKET。今日はその「子育てに悩みを抱えた親のための相談会」、思い切って参加してきました。

rocket.tokyo

 

参加しようと思った理由

蟲愛づる娘が初めて不登校になった小2のとき以来、色々な方から

「でも大丈夫、最近は東大でも突き抜けた人材を求めてるみたいだし…」

と、慰めなのか励ましなのかよくわからないお言葉を頂くことが増えました。

 

実家では「東大が不登校の子ども向けのプロジェクトをスタートした」旨の新聞の切り抜きを渡されたり、我が家のことを心配した職場の同僚から「調べてみたら」と促されたり。実際ネットで検索してみると、東大の先端研による「異彩発掘プロジェクト」がヒットし、そこには確かに娘にぴったりな応募条件が挙げられていました。

参加する | Rocket

ROCKETパルについて | Rocket

 

ただ、担任が代わった小3からは再び学校に通えるようになったので、最大の条件である「不登校」を満たさなくなり、リーチが掛かった状態のまま、いつの間にか親としてもプロジェクトの存在を忘れていたのです。

 

 

しかし、小5になった去年の2学期から、高学年女子特有のガールズトークやグループというスクールカーストなどに嫌気が差したのか、再び完全不登校となりました。

秋の運動会も参加できず、娘が毎日家にいることでASDをもつ妻のストレスも頂点に達し、いつしか母娘で頻繁に衝突するようになり、発達障害と診断され……

こうした紆余曲折を経て、父親の私とライブラリ・スクーリングという形態に落ち着き、現在は何とか軌道に乗ってきたという今日この頃です。
insects.hateblo.jp

 

とはいえ、私も期限付きの在宅勤務であり、いつまで娘と図書館通いや通級の送迎を続けられるのかわかりません。それにこれから思春期が本格化しますし、「家族以外にも自分の趣味や話題があう仲間がいたらなあ」と本音をこぼすこともあります。かといって、妻に今の私と同じような娘との係わりを要求することも不可能です。考えれば考えるほど、先行きは不透明でした。

 

そんな折、杉山登志郎氏や松村暢隆氏の著書のなかで「ギフテッド」や「才能教育」という概念に出会うなかで、ROCKETのことを思い出しました。改めて募集概要を調べてみると、現在は「不登校」要件も満たしており、気づけば晴れて役満です。スカラー生の募集まではまだ半月ほどありますが、それとは別に保護者向けの相談会があるとのこと。

 

ライブラリ・スクーリングの日々にも慣れてきたとは言え、学校に行けてないこと、不登校という現実には、本人も親もどこかまだ引け目というか、違和感というか、抱えたままなのも事実です。そんな我が家の現状をプロジェクトのスタッフにお話しして、学校教育の頂点に君臨する東大の教授から理解を示してもらえたら、どんなにか娘の励みになることでしょう。

 

ほとんど脊髄反射で申し込みフォームに書き込んで、送信ボタンを押し終えるまでに、長い時間は要しませんでした。そんなわけで、定員締切ギリギリで何とか滑り込みで申し込めたというわけです。

  

相談会でもらったアドバイス

そして迎えた当日、我が家と同じような悩みを持つお母さん・お父さん10名が全国から集って、若干の緊張感のなかで相談会は始まりました。そんな張り詰めた空気を察したのか、中邑教授と、秘書さんらしき助手のお二人との漫談のような楽しいレクチャーでだいぶ心もほぐれてきたところで参加者からの質問タイムに。涙ながらに相談なさる親御さんのお話や、個性的なお子さんたちの微笑ましいエピソードにこちらまで感情移入しつつ、私も質問させて頂きました。

 

緊張のあまり何を相談したのか今ひとつ覚えてないのですが、上記のような経緯を説明したんだと思います。

 

中邑先生からご回答頂いたアドバイスとしては、

  • 女の子の場合、思春期に入ると父親とあまり密接すぎるのも心配。
  • ぜひ第三者であるROCKETのメンバーと関係を結んでほしい。
  • いつでも気軽に相談にきてほしい。

という内容だったように記憶しています。さらに、女性スタッフのお二人が、娘の相談相手として快く名乗り出て下さいました。

 

 

その他、中邑先生のインタビュー記事を読んで予習していた内容についても、より詳しく、具体的なレクチャーがありました。
todai-umeet.com

news.yahoo.co.jp

 

 

散会後、しばらくスタッフの方が会場に残って下さることになったので、急いで妻と一緒にオープンキャンパスの見学に来ていた娘を連れて引き返し、とにかくまずはご挨拶を申し上げました。スタッフの方はひとしきり娘と会話をした後、「いつでもメールちょうだいね」と優しく応対して下さいました。いつもは人見知りの娘も、嬉しかったようです。

 

帰宅後、娘は早速iPadでメールを打つ練習を開始。明日には初めてのメールが出せそうです。こうして、我が子の世界が広がって行くのを目の当たりにするという、大変貴重な機会を頂きました。

 

本日の収穫(虫のほう)

さて、蟲愛づる娘はただでは帰りません。

駒場第二キャンパスには、いい感じのバッタ生息地帯があったようで、先日捕まえた今年初カマキリの餌として、ショウリョウバッタ三匹を捕獲。

 

さらに、最近娘が興味を持っている「昆虫の微小脳」をテーマにしている研究室も一般公開されていて、何やらとても刺激を受けたようです。

f:id:insects:20170604111533j:image

右下に見えるのは風船アートのカイコガ。作者の昆虫愛が伝わってくる表情です。

Kanzaki Lab(Research)

 

ここの研究もかなり突き抜けています。昆虫サイボーグとかいう、本物の昆虫の微小脳を組み込んで動かすロボットを作っています。娘は、生きたカイコやロボットが展示されていた様子を、興奮を交えて伝えてくれました。

 

蟲愛づる娘は、他の虫と同様に、蛾も好きです。しかし、学校で「蛾が好き」というと、普通は変わり者扱いされてしまいます。実際、だれも蛾の可愛さを理解してくれないのが悩みだそうです。

 

しかし、娘に言わせれば、あのフサフサした胴体、つぶらな瞳。虫とは思えない、哺乳類の小動物っぽいところが可愛いのだそうです。

中でもカイコは一番のお気に入り。「蛾のなかで一番好き!ヨナグニサンより好き!」

 

その大好きなカイコを研究テーマにしている、それも最先端のテクノロジーとして研究している人達が、東大にいる…

 

娘の喜びは、想像に難くありません。

 

 

昆虫―驚異の微小脳 (中公新書)

昆虫―驚異の微小脳 (中公新書)

 

 今日もこの本の読み聞かせをお願いされてたのですが、どうやら眠りについてしまったようです。今夜はどんな夢を見ているのでしょうか。