小包中納言物語 - AS Loves Insects -

2Eギフテッドな蟲愛づる娘のホームエデュケーション

算数・数学 先取り学習

蟲愛づる娘曰く、

学校の勉強は、特に算数は「クドい」から嫌だ。一度やり方を説明されればわかることを、何度も何度も説明されて、ドリルとかいって同じような問題をネチネチと何問もやらされて、いつまでたっても先に進んでくれない。 

これは、多くのアスペルガーの子どもに当てはまるだろう。

また、一定量の前提知識を必要とする興味関心に対し、話の合う友だちがいないというのも共通の悩みのようだ。

例えば、知り合いのお子さんのアスペルガー女子小学生は、学校では話が合う友だちが一人もいなかったけど、進学塾にいったら初めて話の合う友だちに出会えたらしい。

また、自らもアスペルガー女子だったというママ友さんは、小5からマイ半田ゴテで電子工作をする虫好きな小学生だったらしいけど、中学受験して進学校にいったら、やはり気の合う友だちに出会えたそうだ。

しかし我が家は共稼ぎは無理だしパパもお金にならない仕事だから、とても有名進学塾や私立中学に通わせられる財力がない。

 

あれこれ調べているうちに、一冊の興味深い本に出会った。

頭のいい子には中学受験をさせるな: 「灘」を超える、東大合格のメソッド

頭のいい子には中学受験をさせるな: 「灘」を超える、東大合格のメソッド

 

親バカを置いといて、客観的にうちの娘が「頭がいい子」なのかはわからない。しかし、アスペルガー特有のWISC検査の凸凹からか論理や言語のスコアが顕著に高いので、もしかすると該当するのかもしれない。

 

この本の著者は、自らが指導する学習塾で数学の先取り学習を行い、灘中のように高1までで高校数学の全課程を終わらせて多数の合格実績を挙げていた。しかし、多くの中学受験組の生徒が入学前に多大な時間と労力を掛けて勉強する鶴亀算や植木算などの「受験算数」は、決して大学受験では出題されない独特の世界だ。

ならば、その多大なエネルギーの何分の一かを用いて、小学生のうちに中学数学を終わらせてしまい、中学の三年間で高校数学を終わらせたらどうなるだろう。残りの高校三年間は志望校の対策をじっくりやるもよし、数学オリンピックや大学数学など各人が本当に興味のある学びに没頭するもよし…

本書によれば、これが成功を収めているようだ。

 

なるほど、中学受験塾や私立学校に通わせる資金のない我が家でも、これならできるかもしれない。何より、前述のとおり本人が先に進みたがっているのだ。素数や幾何など数学という世界に、漠然と憧れのような感情を口にすることも多い。

本書を手に取ったのがもう小5も終わろうとしている三学期だったので、この1学期いっぱいで小6算数を終わらせることになるが、とにかく試しに始めてみた。週3~4日、一日30分から45分ほど時間を取って、パパと一緒に教科書を読み進めていく。単調な計算問題は、やり方さえわかればどんどんパスして、そのかわり円の面積の公式の証明など好きな図形問題は好きなだけ時間をとらせて。

するとやはり、「学校の算数より面白い!」と毎回好評だ。どうやらこのペースでも今のところ順調に行きそうだ。*1

 

さて、今日はちょっとひねったパズルのような図形問題を問いてみた。

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パパからは一切ヒントは出さないで、二人で独立に解いた。娘はこういう問題が大好きなようで、夢中で解いていたが、何やらハサミを持ち出してきてノートを切り刻み始めた。次図はその考察の過程。

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 どういう思考回路なのかこのノートと紙片だけからはパパにはさっぱりわからなかったが、「ここをこう移動してこうしたら、円と長方形だけになるでしょ?」う~ん、確かに言われてみればそうだ。それに計算結果もパパと同じだ。

ちなみにパパの解き方はこうだよ。ぜんぜん違う解き方だけど、答えは同じ、28.5cm2だねえ。不思議だねえ。

f:id:insects:20170513224238j:plainでも娘の解き方のほうが計算が少なくてすむから、いわゆるエレガントさで言ったらパパの負けなんだろう。

 

こうして、数学は答えは同じでも、解き方は何通りもありうることを、そして数学は決して計算ドリルのような単調な繰り返しではない楽しい学問であるということを、実体験から学んでくれたことと思う。

 

*1:2017年7月27日追記:予定通り1学期中に小学校の全範囲を終了。